【韓国】“1700人以上選んでもかまわない” “現実度外視する結論”

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“1700人以上選んでもかまわない” “現実度外視する結論”
‘適正弁護士数’研究サービス報告書巡り意見乱雑
ホン・スジョン記者soojung@lawtimes.co.kr 入力:2020-07-20午前9:19:50

本誌が単独入手した法務部研究サービス結果を見て’適正弁護士供給規模に関する研究’には弁護士試験合格率を現行より10%p高めてロースクール入学定員対比85%(毎年1700人水準)としても2050年まで主な先進国に比べて弁護士数が少ないという内容が入れられたが現実を度外視した結論という批判も続いている。

我が国には弁理士、法務士、税理士、労務士、公認仲介士、行政社、関税士などの色々な法曹隣接資格者群(法曹類似職域)が存在するところに、民事・刑事裁判事件数が毎年減少傾向を見せるなど弁護士業界の伝統的な食い扶持であった訴訟の業務市場が萎縮しているためだ。

◇ “毎年1700人排出しても国内法律市場成長” = ‘適正弁護士供給規模に関する研究’報告書は我が国法律サービス制度と市場規模を把握して適正な法曹人材規模算定に基礎的な資料を提供するための目的で作成された。

この研究サービスに参加した研究チームは毎年弁護士試験合格者を1300人(合格率65%基準)、1500人(合格率75%基準)、1700人(合格率85%基準)を排出する場合、人口と経済規模当たり弁護士数を海外主要国家と比較・分析した。

その結果三種類のシナリオ皆で我が国と海外主要国間弁護士数格差はそのまま維持されるという結論を導き出した。どんな方法を取っても我が国弁護士数が少ないという趣旨だ。

このような研究は法律サービス産業関連現況に対する分析に基づいてなされた。
報告書は”法律サービス関連現況と市場状況および供給での制約条件などを基礎として適正弁護士供給規模を議論する”と明らかにした。

弁護士業界課税標準額
10年間毎年6.7%増加記録

研究チームは国内法律サービス産業売上規模は増加していると分析した。
報告書は”国内法律サービス産業売上規模に対する国税庁専門職の付加価値税納付情報によれば、2018年弁護士業界課税標準額は5兆993億ウォンであり、2015年度弁護士業界課税標準額は4兆6000億ウォンで2006~2015年10年間毎年6.7%増加を記録してきた”と説明した。

続いて”(訴訟の業務事件と法律市場売上額を考慮すれば)非訴訟の業務、すなわち法律諮問および非訴訟分野が法律市場成長を主導したと見られる”と付け加えた。ただし、訴訟の業務事件市場は停滞期を体験していることと評価した。

報告書は”訴訟の業務市場を民事、刑事、家事、特許訴訟事件数で見れば、2009~2018年間民事事件総受付件数は14.9%増えたが刑事、家事、特許裁判事件受付数は全部減少傾向”とした。

同じ期間民事事件も弁護士の主な受任対象である民事本案訴訟は9%ほど減少したことが分かった。私一人で訴訟が頻繁な民事督促事件規模が53%も増えて全体民事事件数が増えただけ訴訟の業務市場で弁護士業界の食い扶持は事実上減っているわけだ。

法律諮問および非訴訟分野が
法律市場の成長を主導

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◇ “類似職域・法律需要考慮しなければ”指摘も=法曹界では報告書が提示した弁護士数国際比較値が単純数字に過ぎないだけ現実を度外視したという指摘も多い。

他の国とは違い法曹隣接資格者群が多い我が国の特殊性を正しく反映して法律需要など急変する法律市場の諸般環境を忠実に考慮して適正弁護士供給規模を最終決定しなければならないということだ。

消費者に高いほどの
弁護士事務室の敷居も低くしなければ

研究チームも報告書に”我が国の法曹類似職域では弁理士、法務士、税理士、労務士、公認仲介士、行政社、関税士などがあって持続的増加傾向”として”特に2012年行政士法制定で導入された行政士の場合、2018年度35万人を超えた”としながら適正弁護士数基準決定時に隣接資格者群を考慮した基準が必要だと言及はしたが、”類似職域を考慮しても(弁護士数国際比較値で)韓国と海外主要国家の格差は相変らず存在することが明らかになる”と結論付けた。

ただし研究チームは報告書で”本研究では法律サービス需要の変化を考慮しなかったが、経済成長率が展望値を下回したり人工知能を活用した法律サービスが増加するなど環境の変化で法律サービス需要が減少する可能性があるという点などを考慮する必要がある”と言及した。

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◇ロースクール、弁護士団体意見交錯して=弁護士団体は報告書結論に同意できないという反応だ。

大韓弁協関係者は”今回の研究は55万人に達する隣接職域資格者の影響を十分に考慮しなかった”と批判した。

パク・ジョンウ(46・司法研修院33期)ソウル地方弁護士会長も”(報告書の結論のように)隣接職域がなかったり少ない海外主要国と我が国の現実を単純比較するのは無理がある”と強調した。

‘55万人’類似職域資格者影響
十分に考慮しなくて

イ・チュンヒ(60・15期)大邱(テグ)地方弁護士会長は”地方の場合、弁護士数増加とともに地域経済の沈滞、首都圏ローファーム・弁護士との競争まで重なって三重苦を体験している実情”としながら”厳しい状況を考慮するとき弁護士排出数を増やさなければならないという声は説得力を得難い”と指摘した。

反面ロースクール側は歓迎の声が出てきている。弁護士試験合格者を増やして弁護士事務室ハードルを下げてロースクール教育を正常化するなど正しい法曹人養成システムを安着させなければならないということだ。

オ・スグン前ロースクール協議会長は”適正弁護士数を導き出すとき考慮する事項が多いことは分かるが、結局重要なのは算出式をどのように用意するのかの問題”として”学者の研究結果に反対するには他の統計と算出式を提示しなければならない”と主張した。

民事・刑事裁判事件毎年減少傾向
訴訟の業務市場萎縮

あるロースクール在学生は”消費者にはまだ高いだけの弁護士事務室のハードルを下げて、’教育を通した法曹人養成’というロースクール制度の趣旨を生き返らせるためには弁護士試験を資格試験化しなければならない”として”毎年1700人以上選抜しても問題がないという報告書結論に全面的に同意する”と話した。

弁護士は意見が入り乱れている。
瑞草洞(ソチョドン)のある弁護士は”以前より弁護士数が多くなったし市場もますます大変だ。’適正人員’は単純に人口の数とGDPにより機械的に算出することはできない概念”としながら”体感する現実と乖離があまり大きくて、報告書内容が全く納得にならない”とした。

海外主要国家と我が国の現実
単純比較は無理

あるローファーム弁護士は”すでに弁護士3万人時代を目前に置いた状況で毎年100~200人弁護士をさらに排出するといって大きい差がありそうでない”として”弁護士試験合格者数を持って論争するのでなく、成長が止まってしまった法律サービス産業をどのようにすれば再び育成できるのか、新しい食い扶持を探すのに力量を集中しなければならないときではないかと思う”と話した。

イ・ジンガン(77・司法試験5回)前大韓弁協会長も”今は弁護士数に対する議論の代わりに全体弁護士が耐えられることができる法律需要を創り出すのに集中する時期”と話した。

また他の弁護士は”ロースクール入学定員を減らし成果が低いロースクールを統・廃合する代わりに弁護士試験合格率は90%ラインまで高めるなど第3の方案を探さなければならない”と強調した。

【出典】韓国/法律新聞
https://www.lawtimes.co.kr/Legal-News/Legal-News-View?serial=163022&kind=AM01

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Author: hasegawa

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