【韓国】個人回生事件を処理した法務士が弁護士法違反か?

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個人回生事件を処理した法務士が弁護士法違反か?
キム・ヘジュ法務士(ソウル南部地方法務士会長) 入力:2018-11-26午前10:33:17

가.はじめに

去る2018年10月19日は2004年1月法務士試験の3次関門である大法院での面接を通過して法務士試験に合格して、研修課程を経て大韓法務士協会に登録することによって法務士としてのやりがいと誇りを持って15年目法務士業をしてきた筆者の職業的自負心が根こそぎ持って行かれた恥辱の日だった。

2017年3月に某後輩法務士が7年の間個人回生事件を担当して個人回生申請書および返済計画案等を作成して提出する等の方法で非訟事件に関して法律事務を包括的に受任して一括取り扱ったという理由で‘弁護士法’違反を理由に公訴が提起されたが、2018年1月には無罪が宣告されたが、検事が控訴して控訴審で1審とは異なり2018年10月19日有罪が宣告されたためだ。

以下では上の判決が庶民の司法接近権に及ぼす影響分析を通じて120年余りの間、司法サービスの一つの軸を担当してきた法務士制度の国家的な方向を提示してみようと思う。

나.個人回生事件を直接処理した法務士の弁護士法違反判決

1審判決の要旨は“個人回生事件のように申請書とともに様々な種類の書類を同時に提出しなければならなくて、提出する書類の内容もまた比較的定形化されている場合には単純に様々な種類の書類を一度に作成して提出することとしてそれに対する報酬も一括して決めたといってもそのような事情だけで弁護士法第109条第‘1号’が禁止している‘代理’に該当すると簡単に断定することはできない”として無罪を宣告した。

ところで控訴審は“個人回生等の事件を取り扱うということにあって書類作成または提出を基準として受託料を策定したことでなく、事件当り受託料を策定して受けた後に債権者目録、財産目録、収入・支出目録、陳述書、返済計画案、補正書等を作成して法院に提出して関連通知も法院から直接受ける等事件が終結する時まで文書作成および提出、書類補正、送達等の必要な諸般業務一切を包括的に処理した事実が認められる。個人回生等事件を受任した時からある程度期間がすぎて終了したり、一部関連書類を同時に受け付けさせる必要があるという特徴があるといっても同様に見なければならない”として弁護士法に違反したと判断した。

다.上の判決の不当性

(1)個人回生事件は定形化されている非訟事件である。
個人回生制度は一定の金額以下の債務を負担していて将来継続的にまたは繰り返して収入を得る可能性がある個人債務者が一定の期間一定の金額を返済すれば残りの債務を免除する制度として、訴訟手続きで処理しない非訟事件である。

そして、法院は個人回生事件の事務処理に必要な事項を定めるために‘個人回生事件処理指針(裁民2004-4)’である裁判例規を通じて、個人回生事件を管轄する法院が各種様式を作成備えつけるようにしていて、これには作成要領までも詳しく規定している。

1審の判決理由でも明示したように個人回生事件に提出される各種書類はその様式と作成要領等が定形化されていて(各級法院民願様式で提供)、一方同法院例規第5条第1項ただし書規定によれば、債務者は手続きの迅速な進行のために個人回生手続き開始申請と同時に返済計画案を提出することができると規定していて、法院でもできるだけ同時に提出することを薦めている。
また、法院の様式によれば個人回生申請書の添付書類で個人回生債権者目録等を案内している。

一方法院ホームページの個人回生手続き案内を見れば、申請、返済計画案提出(申請日から14日以内)、保全処分中止命令・包括的禁止命令を次々と案内している。

したがって個人回生申請というものが申請書と添付書類が全体として一つの書類であり、これを分離する方法がなく、また続く手続きも法務士が予想して定めたものではなく、法院が定めた手続きにより法務士は法律専門家として依頼人に案内して提示しなければならない。

個人回生申請を依頼人から受任して添付書類を法務士が作成するのかやめるのかを別々に委任されろということなのか?すると法院でそれぞれの委任状を要求してこそ適合する。

(2)非訟事件は書類の作成および提出を代行する法務士の業務領域である。
法院の個人回生業務は回生委員が処理する。

回生委員は債務者回生および破産に関する法律第601条によれば裁判所事務官等、弁護士・公認会計士または法務士の資格がある者、法院主事補・検察主事補以上の職に勤めた経歴がある者等である。

このように法で定めて回生委員として法院で個人回生業務を担当した者が法務士となり、非訟事件手続き法という科目を唯一試験科目で置いている資格者が法務士なのに、このような法務士が法の枠内で個人回生申請書を作成して、添付書類を作成して提出を代行したことは法務士法第2条が予想している業務領域といわざるをえない。

法務士は弁護士のように法律専門家に分類される。
法院の民願相談室を見よ、法院は直接法律相談する機関ではなくて、法官や法院職員でも第三者の立場で公正に業務を処理しなければならないので、個別的な法律問題を相談できないから、法律専門家である弁護士や法務士の助けを受けるようにとの案内が法院ごとに掲示されてホームページで案内している。
そして18個の地方法院の相談室で法務士が毎日法律相談をしている。

(3)代理と代行は行為の態様を基準として分類するのでなく業務領域に関する問題である。
弁護士は訴訟代理権があって、これに反し法務士は訴訟代理権がないが、法務士は法務士法第2条で法院と検察庁に提出する書類の作成および提出代行ができて、これの事務処理のための相談・諮問等の付随業務を遂行できるように規定している。

代理は受任者の能力により結果が変わるのであるが、すなわち訴訟を代理する弁護士の能力により訴訟の結論は変わることができる。
これに反し非訟である個人回生事件は法務士が担当しようが、弁護士が担当しようが、事実関係に合うように作成して該当資料だけ提出すれば法院で認可するのかやめるのかを決定すれば良い単純な事件、すなわち非訟の領域で、したがって法で定めた範疇内で申請書等を作成して提出する行為は当然法務士の業務領域に該当することにもかかわらず、単純に‘事実上代理’という理論だけ持ってきてこれを弁護士法違反で擬律したことは、120年余りの間国民のために生活法律全般を助けて、司法接近権拡大に寄与してきた法務士制度自体を否定するものである。

라.誠実だったが不運だった債務者のための国家の責務は何か?

さらには回生事件は個人の債務超過によって財政的に破綻状態に陥った個人が国家から救済を受けて再び経済活動ができさせた制度なのであるが、このような国民に、弁護士に比べて相対的に報酬が安い法務士の助けを受けることができなくするならば果たして国家は誰のための国家なのか尋ねざるをえない。

国家が経済的、財政的に破綻に陥った個人にとって多くの費用がかかる弁護士に、この制度を運用するようにするということは国家の責務を遺棄することである。
法務士が庶民の困難を解決できるようにした法務士制度の趣旨を考えるならば根本的な解釈自体が誤ったものである。

마.結語-庶民のための司法接近権は拡大しなければならない。

社会が複雑に変化して国民の多様な法律サービス要請にともなうオーダーメード型法律サービスが提供されることにもかかわらず、この度個人回生判決もすべての法律問題はひたすら弁護士だけが独占的な法律サービスを提供することができるという思考に起因したもので、国民が願う多様な司法サービス要求に応じることはできない思考だとせざるを得なくて、それでもこのような現象を仕方ないこととして片付けるのは司法の正義を冷遇するもので、一歩進んで司法制度に対する不信につながるほかはないだろう。

最近国会に議員立法で発議された法務士法には個人回復事件等にあって法務士に代理権を付与することを骨格としている。
一日も早く一般庶民の生活法律分野に対する実質的司法サービスを提供することによって、歪な法律サービス体系でなく貧しい人々も司法サービスをまともに受けることができる完全な司法体系を備えた大韓民国を描いてみる。

キム・ヘジュ法務士(ソウル南部地方法務士会長)

【出典】韓国/法律新聞
https://www.lawtimes.co.kr/Legal-Opinion/Legal-Opinion-View?serial=148636

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Author: hasegawa

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